結婚のすすめ |
イスラームでは 「結婚は信仰の半分である」 と言われているほど、可能ならば結婚することが求められています。
それは、婚姻外性交渉を犯す過ちを避け、社会の安定を保つためでもあります。
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結婚の意義 |
هُنَّ لِبَاسٌ لَّكُمْ وَأَنتُمْ لِبَاسٌ لَّهُنَّ かの女らはあなたがたの衣(Garments)であり,あなたがたはまたかの女らの衣である。 They are your garments and ye are their garments. |
وَمِنْ آيَاتِهِ أَنْ خَلَقَ لَكُم مِّنْ أَنفُسِكُمْ أَزْوَاجاً لِّتَسْكُنُوا إِلَيْهَا وَجَعَلَ بَيْنَكُم مَّوَدَّةً وَرَحْمَةً إِنَّ فِي ذَلِكَ لَآيَاتٍ لِّقَوْمٍ يَتَفَكَّرُونَ またかれがあなたがた自身から,あなたがたのために配偶を創られたのは,かれの印の一つである。あなたがたはかの女らによって安らぎを得るよう(取り計らわれ),あなたがたの間に愛と情けの念を植え付けられる。本当にその中には,考え深い者への印がある。 And among His Signs is this that He created for you mates from among yourselves that ye may dwell in tranquillity with them and He has put love and mercy between your (hearts): verily in that are Signs for those who reflect. |
かれこそは,一個の魂(アーダム)からあなたがたを創り,互いに慰安を得るため,その妻を創られた御方であられる。 It is He Who created you from a single person and made his mate of like nature in order that he might dwell with her (in love). |
望ましい相手 |
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女性が結婚相手として選ばれるには四つの理由、つまり財産、血統、美貌、信仰が挙げられる。 そのうち信仰のある女性と結婚しなさい。さもなければあなたは失敗者となるだろう。 |
禁じられている相手 |
男性の配偶者として許されるのは、イスラーム教徒、キリスト教徒、ユダヤ教徒のいずれかである女性 女性の配偶者として許されるのは、イスラーム教徒である男性
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ここに「禁じられた相手」として挙げられているのは、現代では当たり前と感じられるかもしれません。 しかし、イスラーム確立以前の世界では当たり前のことではありませんでした。ギリシャ神話では、神ゼウスの正妻が姉妹であるほか、別の姉妹とも交わったりと近親相姦が溢れており、ローマ帝国でも市民の間で珍しくはありませんでした。聖書にも数多くの事例が残されています(参考)。 |
こちらは、現代でも非イスラーム社会の一部の人にとっては恋愛対象として禁じられた相手とは見なされず、時として正当化されることがあるのは周知の事ですが、 そのように不倫を容認 (あるいは黙認) している人々が、「イスラームは一夫多妻だ」 と嘲っていることがあります。 次に、その一夫多妻制度について・・・・ |
一夫多妻 |
Dr. Zakir Naik "POLYGAMY" からイスラームの本管理人が翻訳 |
あなたがたがよいと思う2人,3人または4人の女を嬰れ。だが公平にしてやれそうにもないならば,只1人だけ 〔聖クルアーン 4. 婦人 (アン・ニサーア) 章 3節 〕 |
条件付複数 クルアーンが啓示される前は多妻の上限はなく、多くの男性がたくさんの妻を持っていました。百人もの妻がいることさえありました。 そこに、イスラームは4人という上限を課しました。2人、3人、または4人持つことを許していますが、公平に扱うという条件が付いています。
実際に、「公平に」というのは難しいと感じる人がほとんどで、「1人でもたいへんなのに2人も妻がいるなんて考えられない」とよく耳にします。 金品も平等に与え、一緒に過ごす時間も平等にしなくてはいけないのです。 |
男女の人口差 女性の方が免疫力があり、平均寿命も長いことに加え、戦争では男性の方が多く殺されるので、自然と男女の人口差は開きます。 日本は戦時下にあるわけではありませんが、それでも男性の方が300万人少ないです。(総務省統計局) アメリカでは、女性の数は男性より 780万人多く、 ニューヨークだけでも100万人多いです。さらにニューヨークの男性中、3分の1は同性愛者、アメリカ全体ではゲイの数は2500万人になります。女性と結婚する意図のない人がこれだけいます。 イギリスでは女性の方が400万人多く、ドイツでは500万人、ロシアでは900万人多いです。全世界で男性の数より何百万人の女性が多くいるかは神のみがご存知です。 インドとその近隣諸国は例外で、男性人口の方が多いです。それは、お腹の子どもが女児であることが識別できると中絶されるためで、その数はインドで毎年100万にのぼります。 男性全員が結婚したとしても、世界中で何百、何千万人もの女性には独身男性を見つけることが出来ないことになります。 |
女性の尊厳 先に触れましたように、日本や欧米諸国では不倫や非嫡出子の問題があります。そのような関係にある女性や子どもには概して正当な権利が与えられません。既婚男女が恋人を持つことは、精神的にも社会的にも道徳の面でも、良い結果を生まないどころか、大きな損失の元です。 イスラームでは、条件付の多妻を認めることで、女性の尊厳を守り、権利を保障しています。 |
一妻多夫 |
一妻多夫は、先に挙げましたクルアーンの節によりイスラームでは禁じられています。
父親不明の問題点 一妻多夫制は、現在でも一部の地域で行われていますが、イスラーム確立以前のアラビア半島でもありました。また、むかしからより多いのは多妻多夫のようで、日本でも平安時代や江戸時代に行われていたと言われます。事実、日本で重婚の禁止が制定されたのは大正時代。 一夫多妻では父親と母親双方の判別が一目瞭然であるのに対し、この制度では、現代のように発達した科学がなければ生まれた子が誰の子かを判別することができません。 イスラームでは出自は重要に扱われていますが、それはアラビア語圏の人の名前にも表れています。 名前の構成は、「本人の名(イブン / ビント)父の名(イブン / ビント)祖父の名・・・・」 と、何代までも続けることが出来ます。 (イブンは「息子」、ビントは「娘」) 養子になっても名前を変えてはいけません。 イギリスで、「別々に養子に出された双子の男女が知らずに結婚」 という事件がありましたが、そのような悲劇を起さないためにも、母親だけでなく父親が誰であるかがはっきりした環境を整えることは大切なのだと思います。
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異なる性、異なる役割 |
イスラームの教えには全人類の平等があります。男女も平等です。 しかし男女は、だからこそ、「男」「女」という区別があるのですが、肉体的にも精神的にも異なったものとして創造されました。役割が異なっても自然な事と考えられます。 |